本買うゆえに我あり

買っただけで満足して何が悪い‼︎

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

亀山郁夫『チャイコフスキーがなぜか好き』(PHP新書)という本

数ある蔵書の中で、買わなくてもよかった本の一冊かもしれない。がしかし、そんなことはない。 中村紘子が亡くなった。彼女の『チャイコフスキーコンクール』の文庫版解説を本書の著者である亀山郁夫が担当している。それが本書を買う直接のきっかけとなっ…

横田弘『【増補新装版】障害者殺しの思想』(現代書館)という本

この事件を聞いたとき、本書がすぐに思い浮かんだ。今回の事件に引きつけて目次を見るならば、興味深い章や節が目につく。「障害者殺しの事実」、「殺されたほうが幸せか」、「本来あってはならない存在か」、「福祉従事者との話し合い」。 帯文にある森岡…

斎藤美奈子『学校が教えないほんとうの政治の話』(ちくまプリマー新書)という本

裏表紙には次のように書いてある。「政治参加への第一歩は、どっちがホームで、どっちがアウェイかを決めること。」 法哲学者カール・シュミットは『政治的なるものの概念』で、政治を敵と味方を区別することと定義する。いわゆる友敵理論だ。その意味で本…

アインシュタイン/フロイト『ひとはなぜ戦争をするのか』(講談社学術文庫)という本

いま話題の石田純一は昨年夏のデモに参加した際、「戦争は文化ではない」と言って人々の耳目をさらった。この発言はかつての自身の発言とされた「不倫は文化だ」のパロディであり、彼のユーモアを余すところなく存分に披露した。 しかし「戦争は文化ではな…