2016-06-09 三野博司『カミュを読む』(大修館書店)という本 「世界は美しい」という背表紙に慰められる。しかし、表紙には残酷な言葉が続く、「世界は美しい。そしてこの外には救いはない」と。 私はつい最近まで『カミュなんて知らない』人間だった。いやカミュと言えば、アルベール・カミュではなく、セイン・カミュである。実は二人は親戚関係にあり、まったくの間違いではないのだが。 生きるのにカミュが必要だろうか。必要ない。しかし世界を享受するためにはカミュの言葉が必要に思う。世界の中で生きられた時間を過ごすために必要だと思う。以上