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本買うゆえに我あり

買っただけで満足して何が悪い‼︎

M・ピカート『沈黙の世界』(みすず書房)という本

    沈黙するとは、お口をチャックすること、つまり噤んでいることを言うのだろう。噤んでいるだけか?
    噤むということは同時に耳をすますこと、思考することでもある。耳を傾けるその先には何があるのだろう。再び口が開かれるとき、それは思考を停止し、思考が放たれるときである。そこから何が飛び出して来るのだろう。
    背表紙の帯には「聖なる無用性」とある。すなわち沈黙とは「聖なる無用性」なのだろう。沈黙といえば、どこか消極的、受動的なイメージがつきまとうが、「聖なる無用性」として語られるところに、沈黙を積極的、能動的に捉えようとする意志が感じられる。沈黙は強いられることではない。強いられた沈黙は沈黙の名に値しない!逆に沈黙に強いてくる者に対しては、沈黙を破って否をつきつけろと言っているように解釈したい今日この頃である。

以上