2016-05-13 佐々木隆治『カール・マルクス』(ちくま新書)という本 本書は人物名を書名としており、そこからして著者だけでなく編集者らの意気込みを感じとってしまう。ことちくま新書は、そうした新書が成功しているように思われる。たとえば重田園江の『ミシェル・フーコー』は、中山元『フーコー入門』とは違う、ゾクゾクする面白さがあった。 ちくま新書でマルクスといえば、今村仁司の『マルクス入門』がまず思いつく。お馴染みの熊野純彦もこの「今村の最後のマルクス論」を推している。だから、本書の購入の決意は、私にとって「命懸けの跳躍」(マルクス)に他ならない。以上