本買うゆえに我あり

買っただけで満足して何が悪い‼︎

中島義道『不在の哲学』(ちくま学芸文庫)という本

    私の部屋に象はいない。これは全く以って正しい。しかし何か違和感が残る。それは私の部屋に象がいることの真偽が問われていること、すなわち真にせよ偽にせよ私の部屋に象がいることが前提にされていること、これだ!私の部屋に象が占める場所なんてそもそも無い!
   「 ◯◯さんはご在宅ですか」と問われ、「いません」と答える。それは「今はいません」ということである。逆に言えば、「今ではないときにはいるかもしれません」ということである。◯◯さんが占める場所がここにあるからこそ、いないこと、不在が可能になる。
    「このお皿にあったチョコレートケーキがない〜楽しみにしてたのに〜」という人に対して、「無いなんてことはない、ありありとお皿の上を空気が占めている」と言えば、確実に私の身体を目線が刺し貫き、やがて地獄の業火で焼かれること間違いなし!

以上