本買うゆえに我あり

買っただけで満足して何が悪い‼︎

鷲田清一『ひとはなぜ服を着るのか』(ちくま文庫)という本

    タイトルからしてソソられる。肌を守るためとかそういうことではなさそうだ。帯文の「ファッションは魂の皮膚である!」にはシビれた。おそらく服の機能どはなしに服の意味の探究だろうか。
    ひとは毎日、なんらかの服を着ている。数ある生地、色、メーカーその他もろもろから一つを選択している。服に関心がない人も例外ではない。毎日ジャージを着ていたら、それはこだわりと受け取られるだろう。服は否応なしに私を表現してしまう。服を着ることは選択することである。
    服は他者の眼に曝される。他者にどう映るか、どう思われるかを気にする。他者と直に皮膚を重ねることに抵抗はあるだろう。しかしそこに服が介在することで他者とのより親身な接触が可能となる。服を着ることは他者への配慮である。
    服を着ることは、自己と他者との世界を広げる戯れである、ってな内容を空想した。

以上