本買うゆえに我あり

買っただけで満足して何が悪い‼︎

向井雅明『ラカン入門』(ちくま学芸文庫)という本

本書は『ラカン対ラカン』として刊行したものに、増補や改訂を加えて文庫化したもの。 しかし『ラカンの精神分析』や『生き延びるためのラカン』で参考文献として挙げられていなかったため買うまいと思っていたが、買いたくて買いたくて震える。もはや禁断…

河合祥一郎『謎解き『ハムレット』』(ちくま学芸文庫)という本

本書を友人の誕生日プレゼントとして送った。何をプレゼントしようか迷っていたが、友人がハムレットを読んでいると聞いたので、ピーンと来た。『ハムレットは太っていた!』でサントリー学芸賞を受賞した著者だから、信頼足る一冊に間違いない。 ところで…

NHK『哲子の部屋』制作班『哲子の部屋』(河出書房新社)という本

るーるる るるる るーるる るるる るーるーるーるーるーー るるる るーーるーるーるーーるーー るーーるーるーるーーー 本書について紹介したいのは山々だが、「る」がゲシュタルト崩壊を起こしたので、ここで筆を置く。以上

魚川祐司『だから仏教は面白い!』(講談社+α文庫)という本

「仏教はヤバい!」という背表紙の帯文からしてヤバい!では、どうヤバいのか? 「ニートになれ。世界を終わらせろ。」表紙の帯文はもっとヤバい! 著者の処女作である『仏教思想のゼロポイント』(新潮社)はじんぶん大賞2016でもノミネートしている。仏教に…

牧野雅彦『精読 アレント『全体主義の起源』』(講談社選書メチエ)という本

著者も内容も気にはなっていたが、本書の購入を最後の最後で後押ししたのが編集者。編集者は互盛央。侮るなかれ。自身も本を刊行しているだけでなく、それらが和辻哲郎文化賞、渋沢・クローデル賞、サントリー学芸賞を受賞しているのだ。信頼できる一冊に違…

佐々木健一『論文ゼミナール』(東京大学出版会)という本

論文の書き方についての指南書は多数ある。その中でも、本書は目を惹いた。それはやはり著者が美学研究者だから。それは、論文がアートであることを感じさせてくれる。論文は作品であることを永遠に禁じられていない、美的に享受してもいいのだ! しかした…

佐々木敦『あなたは今、この文章を読んでいる。』(慶應義塾大学出版会)という本

このタイトルを目にして、その通りだと思った。わたしは今、この本を買おうとしている。以上

安冨歩『満洲暴走 隠された構造』(角川新書)という本

これを手に取ったのは、テーマと著者によるところが大きい。著者の安冨歩は『「満洲国」の成立』で日経・経済図書文化賞を受賞している。それを踏まえた新書だから、内容も値段もお得でないわけがない! しかし著者を知ったのは『生きる技法』。その帯には…

大野裕之『チャップリンとヒトラー』(岩波書店)という本

なぜ手に取ったかといえば、チャップリンの有名過ぎる映画『独裁者』を巡って論じているためである。 私と『独裁者』との出会いを介したのは、日本政治思想史家の丸山眞男の論文「現代における人間と政治」だ。論文の冒頭に繰り広げられる『独裁者』解釈が…